第2回 変数とデータ型
はじめに
前回は、C++のプログラムを作成・実行するための開発環境を構築しました。これで、実際にプログラムを書いて学習を進める準備が整いました。
今回は、プログラムを作成するうえで最も基本となる変数とデータ型について学びます。
今回の到達目標
- 変数とは何かを説明できる。
- データ型の役割を説明できる。
int、double、char型の変数を宣言し、値を代入できる。
変数とは
プログラムでは、計算結果や入力された値など、さまざまなデータを扱います。
例えば、ゲームを作成するときを考えてみましょう。
ゲームでは、次のような情報を管理する必要があります。
- プレイヤーの名前
- プレイヤーの体力
- レベル
- 所持金
これらの値はゲームの進行に応じて変化します。
もし値を保存する場所がなければ、現在の体力や所持金を記憶しておくことができません。
そこで使用するのが変数です。
変数とは、プログラムの中で値を保存するための仕組みです。
変数は「値を入れる箱」のようなものだと考えると理解しやすいでしょう。
例えば、「年齢」を保存する変数を考えてみます。
変数名:age
┌───────────┐
│ 20 │
└───────────┘
このように、ageという名前の付いた箱に「20」という値を保存しているイメージです。
変数には名前が付けられているため、後からその値を利用したり、新しい値に変更したりすることができます。
データ型とは
値にはさまざまな種類があります。
例えば、
- 20
- 170.5
- A
はすべて異なる種類のデータです。
コンピュータは、どのような種類の値を保存するのかをあらかじめ知っておく必要があります。
そこで使用するのがデータ型です。
データ型とは、変数に保存する値の種類を表すものです。
C++にはさまざまなデータ型がありますが、今回は代表的な3種類を紹介します。
データ型
保存する値
例
int
整数
10、25、100
double
小数
3.14、170.5
char
1文字
'A'、'a'、'?'
例えば、
- 年齢は整数なので
int - 身長は小数を扱うため
double - 成績を'A'や'B'で表す場合は
char
を使用します。
データの種類に応じて適切なデータ型を選択することが重要です。
変数を宣言する
変数を使用するには、最初に「このような変数を使用します」と宣言する必要があります。
このことを変数の宣言といいます。
変数の宣言は、次のように記述します。
int age;
これは、
int型のageという名前の変数
を作成するという意味です。
同様に、次のような宣言もできます。
double height;
char grade;
この時点では、変数は作成されていますが、まだ値は保存されていません。
値を代入する
宣言した変数には、後から値を保存できます。
age = 20;
これは、ageという変数に20を保存するという意味です。
同様に、
height = 170.5;
grade = 'A';
のように、それぞれの変数へ値を保存できます。
このように、変数へ値を保存することを代入といいます。
宣言と同時に値を保存する
変数は、宣言すると同時に値を保存することもできます。
int age = 20;
このように、変数を宣言すると同時に値を代入することを初期化といいます。
実際のプログラムでは、この書き方を使用する場面が多くあります。
同様に、
double height = 170.5;
char grade = 'A';
のように記述することもできます。
変数名の付け方
変数には自由に名前を付けることができますが、いくつかの決まりがあります。
- 英字、数字、アンダースコア(
_)が使用できる - 先頭に数字は使用できない
- C++で予約されている単語は使用できない
- 大文字と小文字は区別される
また、変数名は分かりやすく付けることが大切です。
例えば、
int a;
double b;
char c;
よりも、
int age;
double height;
char grade;
の方が、何を保存している変数なのかがすぐに分かります。
プログラムは自分だけでなく、他の人が読むこともあります。
分かりやすい変数名を付けることは、読みやすいプログラムを書くための第一歩です。
サンプルプログラム
ここまで学習した内容をまとめると、次のようになります。
int age = 20;
double height = 170.5;
char grade = 'A';
このプログラムでは、
ageには20heightには170.5gradeには'A'
が保存されています。
現時点では、保存した値を画面へ表示することはできません。
値を表示する方法は、次回学習する標準入出力で説明します。
まとめ
今回は、プログラムでデータを扱うために必要な変数とデータ型について学びました。
変数は値を保存するための仕組みであり、データ型は保存する値の種類を表します。
また、変数を使用するには宣言を行い、必要に応じて値を代入または初期化することを学びました。
次回は、変数へ保存した値を画面へ表示したり、キーボードから値を入力したりする方法について学びます。